2020年4月20日|

note・ブログ記事

宗教者のための個人面談(松本紹圭)

結論から言います。宗教者のための個人面談、申し受けます。

コロナの影響で、世の人と同じように、宗教者の不安やストレスが増しています。お坊さんだって、悩みはある。宗教者だって、つらい時はつらい。未来の住職塾の塾長としてたくさんの宗教者に接してきた10年の経験の中でも、今は未だかつてないレベルに達していると感じています。

「自利利他円満」「自他の抜苦与楽」という言葉もあるように、宗教者自身のセルフケアはとても大事です。まず、しんどさを言葉にしてみること。そして、それを誰かに聞いてもらうこと。宗教者という立場にいると、人から悩みを相談されることはあっても、自分自身の悩みを聞いてもらえる相手は案外少ないものです。私は仕事柄、これまでも多くの宗教者から個別に相談を受ける経験を重ねてきました。今はその役割をもっと前に出して、もっと積極的に宗教者を支えることが、自分にできるコロナ対応の一つなんじゃないかと考えています。

そこで、宗教者のための個人面談を申し受けることにしました。宗教宗派にかかわらず、多くの宗教者が抱える悩みの大きな部分は、家族関係を含む人間関係だったりします。人間らしい悩みに最も溢れているのが、実は宗教界かもしれません。宗教者も、人です。「宗教に関わる人間が、こんなことで悩んでいるのなんて、恥ずかしい」と思わずに、どんなことでも話してみてください。

少なくとも、私はお話を聞くことや一緒に考えることはできます。また、限られた経験からのものにはなりますが、何かしら情報やアイデアを出せる場合もあるかもしれません。そうすることが、私にとってのセルフケアでもあります。私の存在が多少なりとも、「宗教者の駆け込み寺」の一つとなれれば幸いです。

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